2013年12月21日

高専ロボコン'13全国大会

全国大会が放送された(というか今まさに放映されている)ので。

この高専ロボコンのフォーマットは限界だから、ここは改めたほうがいいと思う。おたけさん('92の優勝者ね)も言ってたけど、とくにこの「本戦ではメンバー3人」というルールがまずい。

今回だと、ロボット2台+プレイヤー1人で縄跳びするので、ロボットにそれぞれオペレーターが付いてしまい、だれも審判なんか見てない。見れない。なのに反則行為をチェックする副審は、中央通路に立って小さいモーションで小さい旗を振りかざすだけ。ミスがあって当たり前というアスレチック型競技だと、副審の判定がプレイヤーたちに伝わらず勝負の結果に致命的な影響を与えるというのは、ねえ。

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番組で「高専生の甲子園と言われています!」とか言ってるけど、もちろん高専生は(少なくとも耳の届く範囲のOBと現役)そんなこと言ってないし、そうだとしても甲子園の悪いところだけ持ってきたような、そんな感じ。

というわけで国技館で観戦してきたけど、25回の対戦のうち、副審の旗(反則の指摘)がプレイヤーに伝わらず、余計な差し戻しを強いられるパターンが10回以上あったし、それが勝敗に致命的な影響を及ぼしたのは少なく見ても3回以上あった。

あと、決勝直前に片方の競技ロボットが故障したということで30分の延期があった。いくら番組構成上の問題とはいえ、ちょっとひどい。競技開始からスタート地点で修理するだけで3分を使いきり一回戦で散っていった高専生の無念とか、場内インタビューの底意地の悪さとか、番組的にもだいぶ… NHKニュースで『ほこ×たて』に言及したりしてるけど、高専ロボコンも寸前まで腐ってきてるということは… 気づいてないんだろうなあ。

あと操作系も、依然としてリモコンの禁止が機能してない。プレイヤーと距離をあわせるセンサーとか、地面の色を読み取って自動で機動するとか そういうのを想定してるんだろうけど、実際にはモーター一個一個の操作を「接触スイッチを使わず」行っているというルール理念の無視が横行していて、それを咎める気配もない。

いや、見た目と番組のためならそれでもいいのかもしれないけど、勝ちを取りにいくチームとまったく違う理念のチームが同一ルールで同一トーナメントで戦うってのは、ねえ。昔からそういう一発屋的ウケ狙いはあったけど、今のルールじゃエネルギーも重量も自由すぎて、審判(と上位大会への進出)判定で見た目への偏重が進みすぎて、なんかもうグチャグチャ。森先生が生きてるうちは原型としては生き残るだろうけど、森先生だってもう歳だしなあ。

審判でグダグダになったところとか、決勝直前に修理の延期したところとか、カットなんだろうなあ…

しかしながら理解あるスポンサーには足向けて寝られないね!
ホンダ・マブチモーター・安川電機・東京エレクトロンFE・田中貴金属さん。

忘れないぞ撤退したNECェ…

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まあ俺はここで吼えてるだけなんだけどさあ、ここは直して欲しい! っていうのが近年目に見えて増えてきたのは確かだ。まとめ。

・純粋な競技ではないのにそのような演出があからさま過ぎる
・競技人数はルールに合わせて変えたほうがいい
・操作系のルールの整理をしたほうがいい

最後に一言。
高専生に日本の歪んだ工業の現場予習などさせるな。彼らが長じてから真似するだろうが。

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と、当日書いたけど寝かせてただけだったのを せっかくだから。

ついでに放映見ながら思ったことを追記。

準決勝から(つまり最後の2試合)ルールが変わり「5回先に跳んだほうが勝ち」から「最終的に跳んだ連続回数が多いほうが勝ち」に変わるんだけど、変わりすぎだと思う。全国大会一回戦から後述の通りに変更でいいのではないか。見せ場的な意味でも、TV屋さんだってこれはアリだと思うんだけどねえ。

優勝マシンが、修理のために30分試合を延期させたことは、編集であっさりカットされた上に「間に合ったことになっていた」。ミソ付いたってレベルじゃねーぞ。まあ去年 審判のいい加減さのおかげで優勝できたトコのOBとしては気分は複雑だけど、もうロボコンだめじゃね? って思うよ。
posted by JUD at 16:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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