日本で格差拡大と米紙 日本社会の良さ喪失懸念という記事を見てまた思い出してしまったのだが・・・。転職して1年経つので、何回かに分けていろいろ思うところを書いてみようかと思う。
前の会社を辞めるきっかけというのが、待遇の悪さと会社の迷走にあったわけで、どちらもモチベーションの低下という点で辞職を決意させるには充分だった。要は、あの会社から見た理想的社員というのは給料以上に仕事する社員だった、ということだった。つまり管理職的業務を兼務させられるようになると昇進し、昇進すると時間外労働手当てが出なくなり、客と一括受注ではなく時間従量契約を結び労働時間を増加させることが高評価になったのである。
俺は入社2年目くらいから自分の収入を増やすことをひとつの目標としてやってきたわけだが、その方法として「会社に大きな利益をもたらす」というものだった。別に誰にも先駆けて昇進しようとか、自分の時間を切り売りして残業代を稼ごうとか思わなかった。そのために新しい仕事場を開拓したり、昔の客に売り込みをかけたりしていたわけだ。それに賛同してくれる上司も何人かいたのだが彼らは見切りをつけて早々に去ってしまい、新しい仕事を拾ってきても捨てられてしまい、実に全社員の9割もがたった1社の客に依存するという異常な状態になった。
そしてあるとき、社内ネットワーク管理の仕事をさせられることになったのだが、金は使うな、全部任せる、でもrootのパスワードはpasswordにしろ、あれはやるな、これはやっちゃいかん、でもうまくやっておけよ、という。俺の今のスキルではセキュリティを維持するのは不可能だからセミナーでも行かせてくれ、俺に金を使いたくないのであれば誰か若い奴をやってくれとも言ったのだが、あっさり黙殺。客から金を奪ってこない部門にかける金はないそうだ。
で、それで幸せになれるのか? 育った優秀な人材は何処へ行った? その会社は安全か? 考えたらバカらしくなってきたが、だれひとりとして会社を儲けさせることを考えていないことに気付き、やめることにした。
2006年04月16日
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